闇の守り人 [乱読本棚]
『精霊の守り人』の続編にあたります。まだの方はそちらを読んでからだとしっくりきます。
雇われ用心棒で、短槍の達人バルサ。幼い頃に、一国の王位継承にまつわる陰謀に巻き込まれ、運命の糸が絡まってしまった彼女。(ま、彼女は「運命ってのは、過去をなっとくするための、都合のいい解釈」と言い捨てていますが。)
過去の清算のために、生まれ故郷を訪れた彼女を「運命」は放っておいてはくれなかった。バルサは、実の父と養父に降りかかった陰謀の真実を知る。
前作同様、土の匂いのする重い文なのが嬉しい。
しっかし、全編を通して登場する人物が増えていてところどころでページを戻してしまったワタシ、脳年齢高すぎ???兄弟でジグロ、カグロ、ユグロ・・・・一族で50音を使い果たしたらどうなるんだろうか・・・で、誰が長男で、役職がなんだっけ?←ばか
ファンタジーやSFでは、もう当たり前の「ここではない別の世界」。現代社会では、それは自然の営みであったり、先祖を祀ったりする世界観にあたると思うわけです。
ワタシが、本編で好きだったのは本編の中の人物がみな、自分たちの世界と並行して存在する「別の世界」を「敬うべきもの」「共存すべきもの」として捉えている点。お互いに支えあって存在するもの、そういう風に描かれている点。
私たち、忘れがちじゃないですか?
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