何かが道をやってくる [ママ教師おすすめ本【中学生】]
秋は、何かがやってくる季節だ。
ブラッドべりです。ブラッドベリですよ!
明日はハロウィン。日本では、なにやら海外の楽しげなイベントと思われている節があります。が、この本ではそんなカタカナには惑わされません。「万聖節前夜」ですから。
死者の存在や、死というものを意識する機会になっているハロウィン。
ウィルとジムにとって、嵐のその夜は永遠に、その「13歳」にわかれを告げる儀式の始まり。
街にやってきたカーニバルとの苦闘の予感。
身をえぐられるような痛みと共に・・・魂と、人生と、存在を賭けた闘い。
中学生の頃から、なんども読んでいる本ですが、当時は「テーマ」らしきものなんて、何も考えてませんでした。ただただ、全編に流れる「雰囲気」にのまれてたのです。はじめから終わりまで、イメージの花火がぱんぱん上がってる感じ。
物語を貫く暗闇のイメージ。
その闇の中に浮かび上がる、アーケードマシンと夜のカーニバルの明かり。
葬送行進曲とともに回転する木馬。
心の奥底を映し出す鏡の部屋の鈍いきらめき・・・・・・
もしかして、永遠に朝はこないんじゃないのか?
難しいことを考える必要はないのです。
なぜ、こんなにも心をざわつかせるコトバが並んでいるのか?
この空気はなんなのか?
そんな衝撃を味わうためだけにでも、読んで損のない1冊。
ダークです。スリリングです。もうたまりません(T T)!!
この話とかなり趣は違いますが、ハロウィンついでで。
こちらの方が、やや明るいです。ハロウィンって、何?という人にもうってつけ。
ヤングアダルト向けに刊行されています。
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